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宮嶋美紀(博多織)

宮嶋美紀 伝統工芸を受け継ぎ、残す ~博多織とともに生きる~

名前: 宮嶋美紀

種類: 博多織

ブランド名: ton ten ton(トンテントン)

プロフィール:
1977年 北九州市生まれ
2010年 博多織デベロップメントカレッジ入学(第5期生)
2013年 博多織デベロップメントカレッジ研究科 卒業

受賞歴:
2011年 第46回 西部伝統工芸展 入選
2013年 第48回 西部伝統工芸展 入選
2014年 第48回 日本伝統工芸染織展 入選
    第58回 新作博多織展 博多織工業組合理事長賞
    第112回 博多織求評会 経済産業大臣賞、京都筑選会賞
2016年 第60回 新作博多織展 九州経済産業局長賞
2020年 第118回 博多織求評会 博多織工業組合理事長賞

好きなこと: 旅行、ドライブ

趣味、特技: 茶道(南坊流)、アート作品鑑賞

とにかく布が好き

幼少の頃から、織物、生地など布が大好きでした。服の生地をよく見てデザインや触り心地などを比べていました。布には色々な素材や出来方があります。素材を生かすことによって衣装が大きく変わるほど、布の世界は奥が深く、のめり込んでしまいます。

博多織の世界へ

今でこそ、こうして博多織の工芸作家として制作に取り組んでいますが、もともと着物や織物、伝統工芸に関する仕事をしていたわけではありませんでした。会社員として働いていた頃、福岡市に博多織を学べる学校、博多織デベロップメントカレッジがあると知り、願書を揃えて試験を受け入学しました。布が好き、ただこの思いだけで、それまでとは違った世界に飛び込みました。在学中の2年間は、博多織の製作を行い、また博多織や伝統工芸、デザイン、経営なども学びました。博多織や伝統工芸について何も知らなかったからこそ、真綿のように多くのことを吸収し身につけることが出来ました。卒業後は独立を決意して、博多織手機技能修士として今に至っています。

これまで多くの博多織を作ってきました。まだ初期の頃、経験が足りなかったからですが、織物を作り生み出す感覚が自分のものにならずにとても苦労しました。イメージしていたものが思ったようにきれいに織ることができず、何度も何度もやり直したことがたくさんありました。

自分が作った織物が別の人の手を経て、また違うものが生まれていくことにとても喜びを感じます。織物を通して、時とともに人と関われることは、嬉しく、刺激もあり、そしてとても楽しいです。ただこれは、元となる織生地をどれだけ丁寧に、しっかりと作れるかにかかっています。そのためにも一本一本、糸に集中して織り続けることを心掛けています。

展示会や小学校での講習・実演など、子どもたちに博多織や伝統工芸のお話しをさせていただく機会があります。子どもたちは目を輝かせながら熱心に耳を傾けくれます。そして、博多織に触れて、素材や色合い、デザインを見て感じ取ってくれます。子どもたちには、自分が普段、何を着ているのか、どのような素材、布の服を身に付けているのかを意識して欲しいとも話しています。博多織がそして伝統工芸がどのようなものであるかを感じてもらえたら嬉しいです。

伝統工芸とは

「伝統を受け継いでいくこと」は、まさに生きていくことだと考えています。伝統は、時間と先人たちの苦労と努力の賜物です。その先人たちの思いや技術をしっかり受けとめ、そして、次の世代に渡していくことが私のやるべきことだと強く感じています。「受け継ぎ残す」という流れの中に私自身がいることを自覚すると、命を生きるということが少しわかったような気がします。自分がやるべきことをひとつひとつやり続け、私が作ることで、より良いものに繋げていきたいと思います。

世界とつながる大好きな布

布は大好きなので、世界で作られている、あるいは、作られていた布や民族衣装を、その国のその土地で見て、その地域の人関わりながらとことん追求したいです。布や衣服の未来が今後どのようになっていくかについてとても興味があり、考えだすと止まりません。いつの日か、フランスなど世界の国々とコラボレーションして新たな製品を作ってみたいです。

お客様のために

博多織は、生地に厚みや張りがあり、絵柄が美しいのが特徴です。締めたらゆるまない博多織の帯は、締める時の「キュッ」という音ともに、気持ちも凛とします。見た目の美しさだけでなく、身につける人の心も変える力があります。博多織の良さを感じていただける製品をお客様にお届けしたい気持ちでいっぱいです。そのためにも、これからも精進して織り続けていきます。