に投稿

福岡市内の小学校で博多人形絵付け体験教室を行いました

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。かわいい寅の干支人形ができました。

はかた国際工芸協会は11月24日(水)、福岡市内にある鶴田小学校で博多人形の絵付け体験教室を開催しました。参加してくださったのは、約80人の小学校4年生のみなさんです。密にならないよう、広い体育館内が会場です。

福岡の伝統的工芸品についてお話ししました

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。講師の博多織師、宮嶋美紀が全体の説明しています。

冒頭、同協会の代表で博多織手織技能修士でもある宮嶋美紀が博多および福岡県の伝統工芸品について説明しました。「福岡県内に伝統的工芸品はいくつあるでしょう?」との質問に、たくさんの生徒さんが元気よく手を挙げて答えてくれました。

福岡県には現在次の7つの工芸品が「伝統的工芸品 *」として経済産業大臣の指定を受けています。
(*注:伝統「的」工芸品と、伝統工芸品の伝統と工芸品の間に「的」の字が入り、伝統工芸品とは区別されています。)

  • 博多人形
  • 博多織
  • 久留米絣
  • 八女福島仏壇
  • 八女提灯
  • 小石原焼(こいしわらやき)
  • 上野焼(あがのやき)

博多人形絵付け体験、講師は伝統工芸士の緒方恵子です

今回は伝統的工芸品の指定を受けている博多人形の絵付け体験を行います。講師は伝統工芸士(博多人形)の緒方恵子です。伝統工芸士は伝統的工芸品の制作者で12年以上の実務経験があり、かつ高度な技術を持つと認定を受けた工芸士です。

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。講師の伝統工芸士(博多人形)の緒方恵子が絵付けの方法などを説明しています。

緒方恵子が小学生のみなさんに、博多人形の歴史や特徴、絵付けの方法についてお話しさせていただきました。「博多人形を見たことがある!」「博多人形がおうちにある!」と元気に教えてくれて、緒方もとても嬉しそうでした。

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室を開催した時に使用したテキストです。はかた国際工芸協会が作成しました。

博多人形がどのような人形であるかや制作方法、絵付けの方法は、はかた国際工芸協会オリジナルのテキストを事前にお配りしていました。もうすっかり予習してくださって、そして絵付けのデザイン案も作ってくれていました。素晴らしい!

絵付け方法をあらためて説明し、動画も視聴していただきました。みなさん、もう絵付けをしたくてうずうずしている様子です。さあ、はじめましょう!

子ども達の創造力が育まれる絵付け体験

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。素焼きの博多人形に黄色い下地を塗り上げているところです。

何も無いところから絵を描いていくのはまさに自由な発想、クリエイティブな感覚が生まれる瞬間です。

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。寅の干支人形に爪楊枝を使って細かい部分を描いています。

小さい模様や細かいところは、筆よりも爪楊枝を使うと描きやすいですね。道具を使い分けるのもとても楽しいです。

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。寅の干支の博多人形は土鈴になっているのでひもを持って揺らすと鈴の音がします。

とてもかわいい寅の干支人形が出来上がりました。来年、2022年の干支の寅(虎)は百獣の王で、古来より王者、そして決断力や才知の象徴です。寅の字は「始まり」「成長」を意味するとも言われています。とても縁起がいいので飛躍の年になりそうです。

今回の博多人形は土鈴(どれい)になっていますので、紐を持って揺らすと「カラン、カラン」と優しい音色がします。鈴の音には邪気を追い払ってくれる魔よけの力があると昔から言われています。

伝統工芸作家とのふれあいも体験教室ならでは

福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。博多織で使う絹糸を子どもたちにプレゼントしました。
福岡市内の小学校での博多人形絵付け体験教室です。博多織で使う絹糸を子どもたちに触ってもらいプレゼントしました。

今回は博多人形の絵付けが終わって少しの間でしたが、博多織で使用する絹の糸を生徒のみなさんにプレゼントしました。絹の糸はとても軽くなめらかで光り輝いています。この細い糸が何本も一緒になって博多織の着物や帯になるのを知って子ども達は興味津々でした。

生徒さん達にとって、普段話したり接したりすることが無い伝統工芸品の工芸作家との出会いは、貴重な機会となったのでは無いでしょうか。宮嶋美紀から、「みなさん、是非、伝統工芸品を作る人、使う人、伝える人のいずれかになってください。」とお願いしました。

小学生のみなさんが伝統工芸品について少しでも興味を持っていただけたらうれしいです。鶴田小の生徒のみなさん、ご協力くださった先生方、ありがとうございました。

はかた国際工芸協会では、出前工芸体験教室を行っています。博多人形、博多織、博多曲物、博多きりえ、垣内敬一人形など、伝統工芸の体験教室を行なっています。

幼稚園、小中学校、高校、大学、専門学校など各種学校をはじめ、企業、団体など幅広くご利用いただけます。内容につきましては、いつでもお気軽にお問い合わせください。

はかた国際工芸協会 出前工芸体験教室

に投稿

はかた大学で博多人形絵付け体験講座を行いました

博多人形の絵付け体験です。2022年の干支、寅の干支人形に絵付け体験をしました。体が黄色で瞳がかわいい寅の干支人形です。

11月23日(火)、はかた国際工芸協会は、博多の文化、ビジネス、食などいろいろな講座やイベントを開催している「はかた大学」で博多人形絵付け体験講座を開催させていただきました。

緒方恵子と宮嶋美紀が講師をつとめました

絵付け体験講座、場所はJR博多シティ10階の会議室で、はかた国際工芸協会の緒方恵子宮嶋美紀が講師役をつとめました。

15名の参加者のみなさんは、来年の干支である寅の博多人形への絵付けを楽しんでいただきました。参加者の方々からは、「とてもかわいく絵付けが出来ました」、「あっという間の楽しい時間でした」、「毎年、干支人形の絵付けをしたい」などお喜びのお声をいただきました。ありがとうございました。

はかた国際工芸協会では、出前工芸体験教室を行っています。博多人形の絵付け体験、博多織の機織り体験、小物作り体験、博多曲物の絵付け体験、講義など、博多の伝統工芸品の体験、ワークショップを行っています。小中学校、高校、大学、専門学校など各種学校、企業、団体など、ご利用いただけます。
お気軽にお問い合わせください。

はかた国際工芸協会 出前工芸体験教室

はかた大学で博多人形絵付け体験講座を行いました。15名の方にご参加いただきました。

15名の方々にご参加いただきました。ありがとうございました。

はかた大学で博多人形絵付け体験講座を行いました。2022年の干支、寅の干支人形の尻尾に黒い縞模様を描いています。

絵付け体験が初めての方が多かったですが、みなさん、とても楽しまれていました。

はかた大学で博多人形絵付け体験講座を行いました。講師の伝統工芸士(博多人形)の緒方恵子が参加者の方にアドバイスしています。

伝統工芸士(博多人形)の緒方恵子が講師役を務めさせていただきました。

はかた大学で博多人形絵付け体験講座を行いました。桃色と金色の2つの虎の干支人形が並んでいます。

とても可愛らしい寅の干支人形が出来上がりました。見ているだけで癒されます。絵付け体験では世界で一つだけの博多人形が作れるのが魅力です。

来年の干支人形の販売はまもなく開始します

また、緒方恵子の干支人形、寅鈴は、この博多伝統工芸品オンラインショップでも間もなく販売開始いたします。販売開始になりましたら当ウェブサイトにアップいたします。よろしくお願いいたします。

緒方恵子の博多人形を博多伝統工芸品オンラインショップでご購入いただけます。

博多人形(緒方恵子)の全商品を見る

に投稿

木の葉モール橋本 第5回ふるさと市で、博多織、博多人形、博多曲物が出展販売します

木の葉モール橋本で開催の第5回ふるさと市の会場です。

2021年11月13日(土)から1週間、木の葉モール橋本で開催される第5回ふるさと市に、はかた国際工芸協会会員の博多織(宮嶋美紀)、博多人形(梶原正二、緒方恵子)、博多曲物(柴田玉樹)が出展販売します。

場所は木の葉モールの1階の南側、センターコートともみじコートの間になります。みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

1.日にち: 2021年11月13日(土)〜 11月19日(金)

2.時間: 10:00 – 19:00 *最終日は18:00まで

3.主催: 第5回ふるさと市

4.場所: 木の葉モール橋本 1階通路(センターコートともみじコートの間)
  住所: 〒819-0031 福岡県福岡市西区橋本2-27-2
  TEL: 092-407-2800

木の葉モール橋本 第5回ふるさと市

木の葉モール橋本で開催の第5回ふるさと市です。緒方恵子作の博多人形「アマビエ」、「寅鈴」です。

緒方恵子の博多人形、アマビエと干支人形の寅鈴です。

木の葉モール橋本で開催の第5回ふるさと市です。宮嶋美紀作の博多織のテーブルセンターです。

宮嶋美紀の博多織のテーブルセンターです。右手にあるのは壁などに展示するピクチャーマットです。

木の葉モール橋本で開催の第5回ふるさと市です。柴田玉樹作の博多曲物です。

柴田玉樹の博多曲物です。だえん弁当箱の大、豆やつまようじ立て、はなうつわです。

第5回ふるさと市は、11月19日(金)までの開催です。みなさまのご来店を心よりお待ちしております。

に投稿

第5回 博多人形伝統工芸士会展が、はかた伝統工芸館で開催されます

第5回博多人形伝統工芸士会展が、はかた伝統工芸館で開催されます。

「伝統工芸士」は、経済産業大臣が指定する「伝統的工芸品」の制作者の中で、12年以上の実務経験があり、高度な技術を持つと認定を受けた工芸士のことです。言わば、トップクラスの伝統工芸作家です。

「伝統的工芸品」 とは、伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)で定められた、経済産業大臣が指定する工芸品で、全国に236品目(2021年1月15日現在)あります。そのうち、博多の伝統的工芸品は、「博多人形」と「博多織」の2品目だけです。

博多の伝統工芸品

現在従事されている博多人形の伝統工芸士は39名です(日本の伝統工芸士より)。

今回、博多人形の伝統工芸士12名による展示会が、はかた伝統工芸館で開催されます。

博多伝統工芸品オンラインショップに出品している緒方恵子も伝統工芸士で、博多人形伝統工芸士会展に出展します。 「九州経済産業局長賞」受賞 作品「装」が展示されます。

博多人形師の中でもトップクラスである博多人形伝統工芸士の作品が一堂に集まります。是非この機会をお見逃しなく。

1.日にち: 2021年10月12日(火)〜 10月24日(日)

2.時間: 9:30 – 17:30 *17:00までに入館してください

3.主催: 博多人形伝統工芸士会

4.後援: 博多人形商工業協同組合

5.場所: はかた伝統工芸館
  住所: 〒814-0001 福岡市早良区百道浜3丁目1-1 福岡市博物館2階
  TEL: 092-409-5450
  休館日: 毎週月曜日

【第5回 博多人形伝統工芸士会展・出展者名】(50音順)

緒方恵子
梶原正二
小副川祐二
下川貴士
多田明正
戸畑潤吉
長友敬次
中野浩
永野繁大
益永栄喜
光石貴
室井聖太郎

合計12名

緒方恵子の博多人形の作品「装」です。座っている女性が髪に赤い櫛をつけています。

博多人形伝統工芸士 緒方恵子作「装」

博多伝統工芸品オンラインショップ

に投稿

令和3年度 第71回新作博多人形「里帰り」展

緒方恵子の博多人形の作品「装」です。座っている女性が髪に赤い櫛をつけています。

今春、2021年4月22日に、東京の伝統工芸青山スクエアで第71回 新作博多人形展の審査会が行われました。この審査会での受賞作品や出品作品が、博多に「里帰り」して展示される、令和3年度第71回新作博多人形「里帰り」展が開催されます。

博多伝統工芸品オンラインショップに出品している緒方恵子の作品「装」が、「九州経済産業局長賞」を受賞しています。緒方恵子の作品は、他に「牛頭天王」、「雪月花」が展示されます。

展示場所は、福岡市中央区にあるアクロス福岡(匠ギャラリー)です。
10月9日(土)、10日(日)の2日間では、博多人形の実演も行われます。

1.日にち: 2021年10月5日(火)〜 10月10日(日)
       *10月9日(土)、10日(日)は、博多人形の実演があります。

2.時間: 10:00 – 18:00 *最終日は、16:00まで

3.主催: 博多人形商工業協同組合

4.場所: アクロス福岡 2階 匠ギャラリー
  住所: 福岡県福岡市中央区天神1丁目1番1号
  TEL: 092-725-9100(文化観光情報ひろば)

みなさまのお越しを心よりお待ちしております。

緒方恵子の博多人形の作品「牛頭天王」です。牛頭天王は、インドの祇園精舎の守護神、素戔嗚尊の化身です。魔除けの神、疫病よけの神として、祇園祭で祀られます。牛頭を頭につけ、右手に羂索、左手におのを持ち右膝を立てて座っています。

緒方恵子作「牛頭天王」

博多伝統工芸品オンラインショップ

緒方恵子の博多人形を博多伝統工芸品オンラインショップでご購入いただけます。

博多人形(緒方恵子)の全商品を見る

に投稿

名古屋栄三越で博多織と博多人形の展示会が同時開催

宮嶋美紀作成の博多織のテーブルセンターです。何色かのテーブルセンターが並んでいます。

博多織手織技能修士の宮嶋美紀が、名古屋栄三越で開催する博多織博多人形の展示会に出展します。

展示場所は、名古屋栄三越8階の和雑貨売り場にあるジャパネスクコートおよびジャパネスクギャラリーです。

博多織の展示は、京友禅の眞鍋沙智氏とによる染織を堪能できる展示会です。また、博多人形の展示は、若手博多人形師5人と宮嶋美紀の博多織手織りテーブルセンターとのコラボレーションです。

お近くの方はこの機会に是非お越しください。

博多織 宮嶋美紀&京友禅 眞鍋沙智展 – 博多の粋と京の色彩美 –

宮嶋美紀の手織りによる博多織です。模様は独鈷、華皿、親子を表す太い線と細い線からなり、献上柄と呼ばれます。

1.日にち: 2021年9月8日(水)〜 9月14日(火)

2.時間: 10:00 – 20:00 *最終日 9月14日(火)は、18:00まで

3.出展作家: 
博多織: 宮嶋美紀*
京友禅: 眞鍋沙智

*宮嶋美紀は、はかた国際工芸協会会員です。

4.場所: 名古屋栄三越 8階 ジャパネスクコート
  住所: 愛知県名古屋市中区栄3-5-1
  TEL: 052-252-1111
  アクセス: 名古屋栄三越へのアクセス

名古屋栄三越ウェブサイト

~伝統を超えて~ アートな人形 HAKATA人形の今

1.日にち: 2021年9月8日(水)〜 9月14日(火)

2.時間: 10:00 – 20:00 *最終日 9月14日(火)は、17:00まで

3.出展作家: 
博多人形: 西山 陽一*、田中 勇気、小副川 太郎、宮永 誉、石田 哲志
博多織: 宮嶋美紀*

*西山陽一、宮嶋美紀は、はかた国際工芸協会会員です。

4.場所: 名古屋栄三越 8階 ジャパネスクギャラリー
  住所: 愛知県名古屋市中区栄3-5-1
  TEL: 052-252-1111
  アクセス: 名古屋栄三越へのアクセス

名古屋栄三越ウェブサイト

博多伝統工芸品オンラインショップ

に投稿

「同じだけど同じじゃない」-工芸のすゝめ

宮嶋美紀が制作した博多織の博多帯、八寸なごや帯「九献上 赤い宝」です。

土地ごとに味が異なる醤油や味噌

生活する中で特に意識されることは少ないかもしれませんが「同じだけど同じじゃない」というものは結構あると思います。

例えばお醤油やお味噌。日本に住んでいるならばほぼ誰もが口にしたことがあるし日本各地で生産されているものですが、味は同じではないですね。

私は生まれも育ちも福岡なので実感としてはあまりないけれど、他県に住む友人は九州福岡の物産展があるときには九州の醤油を買い求めてしまうようです。同じように、生まれ育った土地の醤油味噌の味が好みだという方も多いのではないでしょうか。

その由来などとても複雑で私が追いかけられるものではありませんが、これまで変化を重ね今もまだ進化し続けています。

どうやらその土地で手に入りやすい材料を用いてその地域の食文化に合うように作られてきたようです。製法もその土地ごとに醸造所ごとに製法が違うこともあるのかもしれません。だから同じ「醤油」「味噌」であっても味や用途が違ってくるのでしょう。

織物も各地域で作られてきた

これは博多織も博多人形も同じだと思います。博多織はひとつの絹織物で、博多人形はひとつの素焼きの土人形。日本全国そして世界にも同じようなものはあります。

博多織は着物の帯をメインとして生産していますが、同じタイプの帯を作る他産地の製品となかなか区別をつけづらいかもしれず、産地組合の発行する証紙頼みになってしまうのかもしれません。だけど、そういうものではないかと思います。

博多織を織り機を使って織っているところです。縦糸と横糸を交差させて織っています。

織物の構造はたて糸とよこ糸を交差させること。ただそれだけです。でも!その組み合わせは無限にできます。

どういう素材を選ぶのか、その素材をどのように加工するのか、糸の張り具合は、糸の密度は、、、と、決めていくことでどのようなものでも作ることができると私は思っています。

その土地の歴史文化を知ってわかること

ポイントはどのような布を作りたいかだけ。やわらかい布かしっかりした布か、何のために使う布なのかなど。

寒い土地だったらあたたかい生地を、暑い土地なら涼しくいられる生地を人は必要とするものだから。そうやって各地域の織物は生まれ作られてきたと思います。

材料は同じでもその土地の気候風土、歴史文化で製法やものの位置づけが変わってくることがあります。生活に必要とされる理由があり生きるための仕事となり、地域で分業化し産地を形成し産業となり作り続けられてきた。

「醤油」や「味噌」もその土地の料理に合ったものとして人々に必要とされてきた。そういうものではないかと思います。

だから私は博多織の説明をするときには「その土地を歩いてその土地の歴史文化を知ってください」と付け加えるようにしています。

ものというのはそれだけを見ていてもわかりにくい。ものは人が生み出し作り続けてきたものだから、生み出した故郷(土地・人)を感じてほしい。それでやっとわかることも面白いんじゃないかと思ったりします。

技術により違いが生み出される

最後にきちんとお伝えしておかなければならないことがあります。「同じだけど同じじゃない」ことをはっきり分けるのは技術です。それについてはまた次の機会にお話しさせていただこうと思います。

文中で引き合いに出した博多人形についてもその素晴らしさを伝えていこうと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

博多織を制作している宮嶋美紀

宮嶋美紀  博多織の商品を見る
博多織手織技能修士。ton ten ton 代表。はかた国際工芸協会代表。福岡県生まれ。2013年 博多織デベロップメントカレッジ卒業。2014年「第112回博多織求評会」で経済産業大臣賞、2016年 「第60回 新作博多織展」で九州経済産業局長賞など受賞多数。海外アパレルブランドとのコラボやフランス・パリで開催されたジャパンエキスポ2018への出展など活動の幅を広げています。

に投稿

柴田玉樹(博多曲物)

博多曲物第十八代、柴田玉樹です。曲物の材料である杉の木を円型にする作業をしています。

柴田玉樹 自然の恵みをいただいて木の温もりと美しさを伝える

博多曲物 十八代柴田玉樹のプロフィール

種類: 博多曲物 (福岡県知事指定特産民工芸品)

名前: 十八代 柴田玉樹

ブランド名: 博多曲物 玉樹

経歴など
1961年 福岡市東区馬出生まれ
1981年 筑紫女学園短期大学卒業後 曲物づくりに本格的に取り組む
1996年 17代目柴田玉樹(父)の死去に伴い屋号も「博多曲物 玉樹」に改め工房を糟屋郡志免町に移す
1997年 第39回日本民芸公募展 入選
1998年 第40回日本民芸公募展 入選
1999年 第41回日本民芸公募展 入賞
2007年 18代目柴田玉樹(雅号)として襲名
2014年 第16回福岡デザインアワード 入賞
2015年 第55回全国推奨観光土産品審査会日本商工会議所会頭 努力賞
2016年 福岡市技能功労者表彰
2017年 福岡県優秀技能者表彰
2018年 第20回福岡デザインアワード 金賞
2019年 博多マイスター認定

1961年 福岡市東区馬出、創業400年以上の老舗の生まれ。

幼少の頃より父を手伝い、平成8年、17代目柴田玉樹(父)の没後、18代目として家業を継ぎました。東京・京都などで個展を開くなど、伝統の技を守りながら現代の生活様式にもマッチした曲物の開発・普及に努めています。

また、ジャンルを問わずコラボレートし、伝統工芸へのイメージ改革を行うと共に海外展開も積極的に取り組んでいます。

「博多町家ふるさと館」(福岡市博多区冷泉町)で週に一度(木曜日)実演を行っています。

博多伝統手職人連盟会員
福岡民芸協会会員
福岡文化連盟会員
㈳九州の女会員
はかた国際工芸協会 会員

好きなこと、趣味: 浜田省吾(ファン歴40年)、ファミリーバドミントン

四百年以上続く博多曲物師

初代吉右衛門(1600年慶長5年没)から代々続く博多曲物師の家庭に、姉、弟の3人姉弟の次女として生まれました。生まれ育ったのは平安時代に創建された日本三大八幡宮、筥崎宮の近くです。

江戸時代の儒学者・貝原益軒の「筑前国続風土記」には、筥崎宮周辺に祭具や日用品を作る曲物職人が多く住んでいたことが記されています。

子どもの頃から、先代である父親の曲物作りを手伝ってきました。曲物は家内手工業、「女は嫁に行くまで手伝うもの」当時は家業の手伝いをすることが当たり前の時代で、絵付けや桜皮の綴じを任され、父親が一生懸命に曲物を作る後姿を見ながら育ちました。

家業である博多曲物を継ぐ

曲物作りの名人と言われた父は、1995年、私が35歳の時に肺がんで他界しました。通常であれば長男が家業を継ぐのですが、弟は別の道を歩むことを選びました。

このままでは博多曲物師が途絶えてしまいます。「ここで止めるわけにはいかない」十七代続いてきた家業の重さと、二十歳のころから本格的に修行してきた自負が家業を継ぐことを決めました。

四百年の歴史の中で唯一の女性博多曲物師

過去四百年間、女性の博多曲物師はいませんでした。父の四十九日の法要の時に、一輪差を引出物としてだし「ここまで作りきるとやったらよかろう。」と親戚一同から認められました。それでも世間では女が曲物作りを出来るのか誰もが半信半疑で、材料の仕入れもままなりませんでした。

負けん気がもちあがり男だからとか女だからとか関係ない、名人の父の名に恥じない作品を作ろうと心に決め、一日一日、コツコツと腕を磨いていきました。

継いだ当初は茶道具に力を入れ、京都のギャラリーで毎年展示会を行い「玉樹」の名を知ってもらうことから始めました。

日本民藝展の入賞や京都の漆絵作家との共同制作、展示会など意欲的に活動を続け、2007年には、柴田家18代「柴田玉樹」を襲名させていただきました。

「石の上にも三年」と言われますが、職人として名のりをあげて認められるのに「石の上にも十年」の年月がかかりました。

博多曲物の魅力

四百年の歴史と伝統がある曲物は主に器で、弁当箱などは口に入るものを作るのですから、釘や金属は一切用いず、杉、桜の皮といった自然の材料だけでひとつひとつ丁寧に作っています。

木目を生かし、美しい曲線、そして軽さが曲物の特徴です。素材となる杉の木材選びは、妥協せず納得がいくまで選び抜きます。「無節正目」の良質な国産の杉を使用します。

木目の美しさとやわらかい杉の手触りや香りは、心も癒してくれます。また、杉の木は抗菌効果、吸水性、保湿性が優れていて、ご飯のおいしさを長く保ちます。

お手入れ次第で耐用年数は50年にもなります。曲物は、昔の人の知恵が結集した、使う人の身体にも、そして環境にも優しい工芸品です。

四十年ほど使った飯櫃の修理を受けたことがあります。先代の作った飯櫃です。修理をしてまたお客様に喜んで使っていただけるのは職人にとって嬉しいことです。

お茶会を開いて曲物が場を盛り上げたと感謝の手紙をいただいたこともあります。お客様の喜びが、良いものをしっかり作っていこうとの活力になります。

伝統工芸品とは

伝統工芸品は、主な部分が手仕事で、技術を学び向上させて継いだものです。一人よがりで自分勝手にいいものを作るのではなく、使っていただける人のことを考え作っていくのが伝統工芸品だと思っています。

伝統工芸というと構えてしまいますが、曲物は日常生活に根付いた民芸品でもあります。お使いいただく方の気持ちを考えたものでなければいけません。

自分の代だけで終わらせるだけでなく、その技術を継承していくことが次の世代に残していくために大事なことだとも考えています。後継者育成も役目の一つです。

二人の息子がいますが、曲物作りを手伝ってくれています。今、私が作っているものは、次の世代には古いものになります。技術を継承し、新しい発想でその時代に合うものを作っていってほしい。それが曲物という伝統を継承していくことになると信じています。

将来、博多曲物師になりたい、家業を受け継ぎたいと自ら決めてもらえるように背中をみせてがんばっています。

曲物作りは、一つ一つの作業を的確に行わないと美しい作品はできません。二百年以上かけて育った木から大切な命をいただき、四百年続いた技で命を吹き込みます。

全てが真剣勝負です。これからも曲物作りに励んでいきます。

に投稿

宮嶋美紀(博多織)

博多織作家の宮嶋美紀です。博多織の織機で機織りをしています。

宮嶋美紀 伝統工芸を受け継ぎ、残す ~博多織とともに生きる~

宮嶋美紀のプロフィール

名前: 宮嶋美紀

種類: 博多織

ブランド名: ton ten ton(トンテントン)

経歴など
1977年 北九州市生まれ
2010年 博多織デベロップメントカレッジ入学(第5期生)
2013年 博多織デベロップメントカレッジ研究科 卒業

受賞歴
2011年 第46回 西部伝統工芸展 入選
2013年 第48回 西部伝統工芸展 入選
2014年 第48回 日本伝統工芸染織展 入選
    第58回 新作博多織展 博多織工業組合理事長賞
    第112回 博多織求評会 経済産業大臣賞、京都筑選会賞
2016年 第60回 新作博多織展 九州経済産業局長賞
2020年 第118回 博多織求評会 博多織工業組合理事長賞

博多織手織技能修士
ton ten ton 代表
はかた国際工芸協会 会員

好きなこと: 旅行、ドライブ

趣味、特技: 茶道(南坊流)、アート作品鑑賞

とにかく布が好き

幼少の頃から、織物、生地など布が大好きでした。服の生地をよく見てデザインや触り心地などを比べていました。布には色々な素材や出来方があります。素材を生かすことによって衣装が大きく変わるほど、布の世界は奥が深く、のめり込んでしまいます。

博多織の世界へ

今でこそ、こうして博多織の工芸作家として制作に取り組んでいますが、もともと着物や織物、伝統工芸に関する仕事をしていたわけではありませんでした。

会社員として働いていた頃、福岡市に博多織を学べる学校、博多織デベロップメントカレッジがあると知り、願書を揃えて試験を受け入学しました。布が好き、ただこの思いだけで、それまでとは違った世界に飛び込みました。

在学中の2年間は、博多織の製作を行い、また博多織や伝統工芸、デザイン、経営なども学びました。博多織や伝統工芸について何も知らなかったからこそ、真綿のように多くのことを吸収し身につけることが出来ました。卒業後は独立を決意して、博多織手機技能修士として今に至っています。

これまで多くの博多織を作ってきました。まだ初期の頃、経験が足りなかったからですが、織物を作り生み出す感覚が自分のものにならずにとても苦労しました。イメージしていたものが思ったようにきれいに織ることができず、何度も何度もやり直したことがたくさんありました。

自分が作った織物が別の人の手を経て、また違うものが生まれていくことにとても喜びを感じます。織物を通して、時とともに人と関われることは、嬉しく、刺激もあり、そしてとても楽しいです。

ただこれは、元となる織生地をどれだけ丁寧に、しっかりと作れるかにかかっています。そのためにも一本一本、糸に集中して織り続けることを心掛けています。

展示会や小学校での講習・実演など、子どもたちに博多織や伝統工芸のお話しをさせていただく機会があります。子どもたちは目を輝かせながら熱心に耳を傾けくれます。そして、博多織に触れて、素材や色合い、デザインを見て感じ取ってくれます。

子どもたちには、自分が普段、何を着ているのか、どのような素材、布の服を身に付けているのかを意識して欲しいとも話しています。博多織がそして伝統工芸がどのようなものであるかを感じてもらえたら嬉しいです。

伝統工芸とは

「伝統を受け継いでいくこと」は、まさに生きていくことだと考えています。

伝統は、時間と先人たちの苦労と努力の賜物です。その先人たちの思いや技術をしっかり受けとめ、そして、次の世代に渡していくことが私のやるべきことだと強く感じています。

「受け継ぎ残す」という流れの中に私自身がいることを自覚すると、命を生きるということが少しわかったような気がします。自分がやるべきことをひとつひとつやり続け、私が作ることで、より良いものに繋げていきたいと思います。

世界とつながる大好きな布

布は大好きなので、世界で作られている、あるいは、作られていた布や民族衣装を、その国のその土地で見て、その地域の人関わりながらとことん追求したいです。

布や衣服の未来が今後どのようになっていくかについてとても興味があり、考えだすと止まりません。いつの日か、フランスなど世界の国々とコラボレーションして新たな製品を作ってみたいです。

お客様のために

博多織は、生地に厚みや張りがあり、絵柄が美しいのが特徴です。締めたらゆるまない博多織の帯は、締める時の「キュッ」という音ともに、気持ちも凛とします。見た目の美しさだけでなく、身につける人の心も変える力があります。

博多織の良さを感じていただける製品をお客様にお届けしたい気持ちでいっぱいです。そのためにも、これからも精進して織り続けていきます。

宮嶋美紀の博多織の商品を博多伝統工芸品オンラインショップでご購入いただけます。

博多織(宮嶋美紀)の全商品を見る

博多伝統工芸品オンラインショップ 商品一覧

に投稿

緒方恵子(博多人形)

博多人形師の緒方恵子です。緒方恵子の前に博多人形が2体並んでいます。

緒方恵子 人形のある暮らし

博多人形師 緒方恵子のプロフィール

名前: 緒方恵子

種類: 博多人形

ブランド名: 博多人形 古今 kokon

経歴など
2001年 博多人形師体験講座(現・博多人形師育成塾)第1期生
2002年 博多人形師 井上あき子氏に師事し5年半修行を行う
2007年 独立し、福岡県の筑豊を博多人形の制作の拠点にする
2008年〜 飯塚山笠の人形を制作
2020年 伝統工芸士に認定
2020年 福岡県文化芸術振興審議会委員に就任

受賞歴・作品展示歴
2002年 第32回博多人形与一賞展 特選
2003年 第33回博多人形与一賞展 特選
2004年 第35回福岡市美術展 入選
2005年 第35回博多人形与一賞展 特選
2006年 第36回博多人形与一賞展 与一賞
2007年 第37回博多人形与一賞展 特選
2010~2013年 飯塚市歴史資料館に常設展示
2011年 第41回博多人形与一賞展 与一賞
2013年 第48回西部伝統工芸展 入選
2015年 東京アメリカンクラブにて個展開催
2018年〜 さかえや本店に作品を常設展示
2018年 女性伝統工芸士展に出展
2019年 第70回新作博多人形展 九州経済産業局長賞
その他出展多数。

伝統工芸士(博多人形)
博多人形 古今 kokon 代表
福岡県文化芸術振興審議会委員
はかた国際工芸協会 会員

好きなこと、趣味、特技: 空を眺めること、ヒトカラ

憧れのものづくりの道へ

小学校で教諭をしていましたが、以前から憧れていたものづくりの仕事をしたくなりました。

どうしたら職人の道に就けるか探していたところ、福岡市および博多人形商工業協同組合が主催する博多人形師体験講座があることを知り、受講しました。

講座はとても勉強になりました。講師の博多人形師の先生から、「あんた下手やけど味がある」と言われ、夢中で作品を作りました。そして、博多人形を作る工芸作家の道を進もうと決意しました。

講座を受講した後、講師の方からの推薦もあって、博多人形師の井上あき子氏に弟子入りしました。5年半の修行でとても多くのことを学ばせていただき、2007年に独立しました。

納得がいくまで作り続ける

作品づくりで、人形の色が決まらなかった時がとても苦労しました。どんな色を塗っても、イメージしていたものとしっくり来ず、何度もやり直しました。

先が見えずにとても苦しかったのを覚えています。その人形にふさわしい、自分が納得のいく色づかいを見つけた時は、とてもほっとしました。

人形の姿や動作を表現する上で、何気ない美しさを出せるようにしたいです。人形を見る人が、いろいろな感情を思い描いて、心が和むようになっていただけたらうれしいです。そのためにも、色合いや顔の表情が自然かどうか、さまざまな方向からの確認など何度も見直します。

人形作りは奥がとにかく深く、やりがいが実に大きいです。苦労する時もありますが、うれしいこともたくさんあります。制作した人形をお客様にお渡しして、そのお客様からその後のお話しをお聞きするのがとてもうれしいです。

日本の文化・歴史を映し出す

これまで、地元である遠賀川上流域にある古墳の出土品をモチーフにした作品や、飯塚市で7月に開催される祭り「飯塚山笠」の人形を制作してきました。これからも日本の文化や歴史の魅力を自分なりに作品に込められたらと思います。

素直な心で作ること

作品を手にする人がどう感じるかを思いながら博多人形を制作しています。正直な、素直な心で作ることを常に心がけています。お客様の日々の暮らしの中で工芸が楽しいものになるように、これからも博多人形作りに励みます。

緒方恵子の博多人形を博多伝統工芸品オンラインショップでご購入いただけます。

博多人形(緒方恵子)の全商品を見る

博多伝統工芸品オンラインショップ 商品一覧