【商品名】祝の調 干支 卯 うさぎ
【種 類】博多人形
【作家名】緒方恵子
博多人形「祝の調」は、狩衣を身にまとって横笛を持ち、喜ばしいお祝いの調べを奏でようとしているうさぎの人形です。優しい表情に縁起の良い模様のデザインが特長です。手に取ってくださる方が幸せになって欲しいという博多人形師・緒方恵子の思いが込められた手作りの作品です。
うさぎは、狩衣(かりぎぬ)に身をまとって横笛を持ち、祝いの調べを今にも奏でようとしています。
卯(う、ぼう、うさぎ)は干支(十二支)の4番目にあたり、日本では「うさぎ年」になります。卯は2023年の干支になり、十干(じっかん)と合わせると癸卯(みずのとう)です。
卯は、植物が生い茂った状態を表すと言われ、成長、繁栄の意味があります。うさぎが元気に大きく跳ねる姿から、飛躍、向上の意味もあると言われています。また、卯の穏やかな性格から家内安全にも通じると信じられています。
袖の動きが出るように、また首の角度や耳にも自然な動きが伝わるように意識しながら作られています。
狩衣の袖や裾には、金色の文様「青海波(せいがいは)」が描かれています。青海波は飛鳥〜平安時代に日本に伝えられた文様で、未来に渡り永遠に続く波=幸せを表しています。吉祥文様の一つで、とても縁起の良い文様です。
水色〜群青のグラデーションで、海を表現しています。
金色の部分は、ゴールドの粉を膠(にかわ)で溶いて、斜め上方向からエアブラシで薄く吹き付けています。きれいに仕上げるために、粉と膠の配分や、作る日の気温、吹き付けの角度、力の入れ具合など、長年の経験と高度な技術が求められます。
うさぎは、どの角度から見ても良い形になるよう、そして安定感があるよう心掛けて作られました。
福卯には、黒角台と立札が付いています。また、人形の底の部分には、博多人形商工業協同組合が発行する博多人形の証紙が貼られています。
うさぎと波は、波兎という文様にも使われるなど縁起のよい取り合わせです。祝の調を手にしてくださったみなさまに良いことがおとずれますように、という思いが込められています。
干支の置物、飾りとして、また、ご自宅用の置物、インテリア、お土産、贈り物におすすめです。
商品補足情報
サイズ(奥行 × 幅 × 高さ) | 10 × 13 × 20 cm |
付属品など | 黒角台、立札 |
注意事項 | 笛は人形に固定されていますので取り扱いにご注意ください。 |
*手作りのため、サイズや色合い、表情などが多少異なる場合があります。ご了承いただきますようよろしくお願いいたします。
博多人形お取り扱いの留意点
・素焼の人形に、顔料を使って彩色を施しておりますので、擦れ、摩擦により、てかりが生じる場合がございます。(博多人形の中には、その性質を逆に利用して、あえて磨いてツヤを出している人形もございます。)
・金色の部分は膠を使用しています。そのため濡れた手で触れるなどして濡らしてしまうと金が取れてしまう恐れがございますのでご注意ください。
・長期間の乾燥で、金色の濃い部分が剝落する場合がございます。
・人形は一つ一つ手作りにより作られていますので、それぞれ微妙な差異がございます。
作家紹介
名前:
緒方恵子(伝統工芸士)
種類:
博多人形
ブランド名:
博多人形 古今 kokon
プロフィール:
2001年 博多人形師体験講座(現・博多人形師育成塾)第1期生
2002年 博多人形師 井上あき子氏に師事し5年半修行を行う
2007年 独立し、福岡県の筑豊を博多人形の制作の拠点にする
2008年〜 飯塚山笠の人形を制作
2020年 伝統工芸士に認定
2020年 福岡県文化芸術振興審議会委員に就任
博多人形 古今 kokon 代表
福岡県文化芸術振興審議会委員
はかた国際工芸協会 会員
受賞歴・作品展示歴:
2002年 第32回博多人形与一賞展 特選
2003年 第33回博多人形与一賞展 特選
2004年 第35回福岡市美術展 入選
2005年 第35回博多人形与一賞展 特選
2006年 第36回博多人形与一賞展 与一賞
2007年 第37回博多人形与一賞展 特選
2010~2013年 飯塚市歴史資料館に常設展示
2011年 第41回博多人形与一賞展 与一賞
2013年 第48回西部伝統工芸展 入選
2015年 東京アメリカンクラブにて個展開催
2018年〜 さかえや本店に作品を常設展示
2018年 女性伝統工芸士展に出展
2019年 第70回新作博多人形展 九州経済産業局長賞
2021年 第71回新作博多人形展 九州経済産業局長賞
2022年 第72回新作博多人形展 中小企業庁長官賞
その他出展多数
好きなこと、趣味、特技:
空を眺めること、ヒトカラ
憧れのものづくりの道へ
小学校で教諭をしていましたが、以前から憧れていたものづくりの仕事をしたくなりました。
どうしたら職人の道に就けるか探していたところ、福岡市および博多人形商工業協同組合が主催する博多人形師体験講座があることを知り、受講しました。
博多人形師体験講座はとても楽しかったです。講師の博多人形師の先生から、「あんた下手やけど味がある」と言われ、夢中で作品を作りました。そして、博多人形を作る工芸作家の道を進もうと決意しました。
講座を受講した後、講師の方からの推薦もあり博多人形師の井上あき子氏に弟子入りしました。5年半の修行でとても多くのことを学ばせていただき、2006年、第36回博多人形与一賞展にて最高の賞である与一賞を受賞することができました。翌年の2007年に独立しました。

納得がいくまで作り続ける
作品づくりで、人形の色が決まらなかった時がとても苦労しました。どんな色を塗っても、イメージしていたものとしっくり来ず、何度もやり直しました。
先が見えずにとても苦しかったのを覚えています。その人形にふさわしい、自分が納得のいく色づかいを見つけた時は、とてもほっとしました。
人形の姿や動作を表現する上で、何気ない美しさを出せるようにしたいです。人形を見る人が、いろいろな感情を思い描いて、心が和むようになっていただけたらうれしいです。
そのためにも、色合いや、顔の表情が自然かどうか、さまざまな方向からの確認など何度も見直します。
人形作りは奥がとにかく深く、やりがいが実に大きいです。苦労する時もありますが、うれしいこともたくさんあります。制作した人形をお客様にお渡しして、そのお客様からその後のお話しをお聞きするのがとてもうれしいです。

日本の文化・歴史を映し出す
これまで、飯塚市で7月に開催される祭り「飯塚山笠」の人形や、地元である遠賀川上流域にある古墳の出土品をモチーフにした作品の制作もしてきました。
これからも日本の文化や歴史の魅力を自分なりに作品に込められたらと思います。


素直な心で作ること
作品を手にする人がどう感じるかを思いながら博多人形を制作しています。正直な、素直な心で作ることを常に心がけています。
お客様の日々の暮らしの中で工芸が楽しいものになるように、これからも博多人形作りに励みます。
